ライディングスクールに行こう!

基本的にバイクのライディングに関して、免許を取る以外は
自己流なのが一般的ではある
しかし、もし自己流のライディングに
問題があるのならそこを客観的に指摘してもらうことは
タイムアップを図るだけでなく、安全にも繋がるのである

というわけで、今回はライディングスクールに参加となったわけである
講師は、8時間耐久や全日本でカワサキワークスライダーとして有名な
塚本昭一氏である

このスクールは非常に好評で今回
参加者は25名と今年最大となったそうで
実はもっと参加希望の方がいたらしいのだが
残念ながら、これ以上は人数が多すぎるので断ったそうである
もし、参加希望するのなら早めに予約を入れておいたほうがいいであろう

今回の参加者は、レースをしている人が6割
サーキット走行初心者が3割
バイク初心者が1割といった所
中には中学生や女性、50近いおっちゃんもいた

講習は朝8時から午後5時までみっちり行われ
その内容も非常に効果のあるものとなった

われわれ2名は、7時30分にSPA直入に到着し早速準備を開始した


いつも通り、保安部品をはずしテーピング作業を行う

朝日がまぶしい



9時からはミーティング


塚本氏を含めた講師4名の紹介とともに開校式が行われた
まずは、参加者を3クラスに分ける
Aクラス:とにかくタイムアップしたい
Bクラス:安全に格好良く走りたい
Cクラス:バイク初心者

私と姫のは、当然ながらAクラスに参加した

今回タイムアップ&ライディング向上のためのクラスに参加したのだが
このスクールは「テクニカルスクール」であって「レーシングスクール」
ではないので、初心者もどんどん参加してほしいと思う

各クラスの主な講習内容は
Aクラス
講師によるライディングチェック
急発進&急停止の練習
タイムアタック

Bクラスは
講師によるライディングチェック
急発進&急停止の練習
講座

Cクラス
スラローム、発進、停止などの基本操作の講習
急発進&急停止の練習
講座

といった感じ

簡単なミーティングが終了すると、運動前の基本「準備運動」を行う
これは普段のスポーツと同じく、筋肉を伸ばし関節を動きやすくするのだ
特に開脚を十分に行う
この準備運動をすることで、体全体を動きやすくするだけでなく
転倒した場合、怪我を最小限にすることにも繋がる


9時30分 そしていよいよ走行開始

まずはSPA初心者もいることなので コースをゆっくりと周回する
体とバイクを暖めるための完熟走行だ十分温まったところでいよいよフリー走行が開始された
今回私は、3週間前の転倒の後遺症を取り除くため タイムなど関係なくとにかく走る事にした

最初の数周はとにかく不安定
タイヤは十分温まっているはずなのだが コーナリング中に「ガクガク」と振られてしまう
いったん戻って、足回りのセッティングを変更した
そして再び周回を行う

しかし、どうもタイムが出ない
おまけにバイクが曲がらないのだ
後で気がついたのだが、 以前の後輪にトラクションをかけてバイクを積極的に曲げるライディングをしていなかった
いくらやってもタイムが出ない
ラインもめちゃくちゃ、インにもアウトにもちゃんとつけないのだ

と、時間を見るとすっかり30分以上走っていた
サーキットを走行すると、緊張感からかとにかく時間を忘れて走ってしまう ちゃんと30分に一回は休みを取るように心がけねばならない

そしていよいよ私の講習の番がやってきた
まずは後ろについてもらいわたしのライディングを見てもらう
しかし、運の悪いことに私の前には別の車両が来て まったく前に出ることができなかった
結局最後まで前の車両を交わすことができずピットイン

で、チェック講習だ 講師の第一声が「い~んじゃない?」だった
へ?、い~んすかあれで?って感じだ

話を総合すると、
ライディングスタイル的には、まったく問題がないそうだ
しかし、コースの端から端まで 一杯に使っていないので もっと積極的に使えばタイムはさらにあがるでしょう
あと、ピットインするときの入り方が悪い
もっと早めにサインを出してコース端に行ったほうがいい
との事
次回からは注意だ

で、再び12時までフリー走行
とにかくゆっくりでもいいからラインを安定させることを重点的に頭に叩き込み走行を行う

しかし、転倒の後遺症かラインが安定しない
どーもだめだ

で、一旦ピットイン 休んでいると講師がやってきた
セッティングについていろいろ聞いてみる

リヤのサスをみてもらうと、ほぼフルストロークしているらしいので、さらにイニシャルを硬くすべきか聞いたのだが、あと一つ硬くすると最強 のセッティングになってしまう

サスの構造的にはバネを硬いものに変えたほうが良いらしい

しかし、ノーマル400クラスではリヤサスのバネは変更できるのだが、ノーマルの構造では変更は不可能なのでこのまま走るしかない

で、とりあえず最強にして走ってみることにする
しかし!リヤが滑る

無茶苦茶パワーの有るバイクに乗っているように、アクセルを開ければ確実に滑る

多分、硬くて良いのだろうが動きが渋くなっているのかもしれない

次の周にはピットインし元のセッティングに戻す

残り時間は20分ほど
再び走る

同タイムの車両を探しライン重視のまま追いかけてみる
一回だけ54秒台がでた
そしてピットイン

周回 タイム
1 77.672 完熟走行開始
2 74.929
3 70.946
4 72.643
5 80.129
6 81.079
7 81.752
8 80.896
9 81.160
10 81.786
11 81.594
12 87.996
13 70.000
14 70.000
15 61.551 フリー走行開始
16 59.318
17 59.696
18 69.063
19 70.000 セッティングの変更
20 58.541
21 58.292
22 57.192
23 58.030
24 57.905
25 57.982
26 57.314
27 57.020
28 56.802
29 56.089
30 55.623
31 56.193
32 57.155
33 59.418
34 55.878
35 56.257
36 56.106
37 56.653
38 56.518
39 57.653
40 57.557
41 72.772
42 70.000 休憩
43 58.237 走行チェック後ろからライディングを見てもらう
44 58.015
45 63.518
46 70.000 チェック講習
47 56.745 指摘された点をチェックしつつ走行
48 57.190
49 58.168
50 56.009
51 56.681
52 55.961
53 56.926
54 56.552
55 56.261
56 57.255
57 57.241
58 58.374
59 57.688
60 57.835
61 57.566
62 57.067
63 55.591
64 57.566
65 57.274
66 158.959 リヤサスセッティング変更
67 81.287 滑る滑る
68 1282.350 休憩
69 58.242 指摘された点をチェックしつつ走行
70 59.247
71 56.893
72 56.939
73 58.021
74 56.850
75 56.257
76 55.692
77 58.654
78 54.822 午前ベストタイム
79 55.786
80 57.058
81 55.186
82 75.559

お昼 本日は食堂が開いていないのでカップラーメンだ
とは~

途中講師が散歩していたので捕まえていろいろダベる

さあ、午後から課題走行第1段
「急発進&急制動」を行う

数周完熟走行を開始した後、最終コーナーと1コーナー手前にパイロンを置き、その間を2台のバイクでゼロヨンの様に合図とともに猛ダッシュをか け、最大ブレーキをかける7000~8000rpmでクラッチミート
ウイリーすることなくスタートだ
何度か250の2ストとスタートしたが、最初のダッシュ(約80km/h)位までは、確実にSVの方が速いことがわかった

しかし、その後あっさり抜かれるけどね

で、急制動 がっちりニーグリップでマシンをホールドし、制動をかける

SVは約140km/h位でブレーキを開始するのだが、シングルディスクの割に良く止まる

他のマシンは、確かにSVよりも最高速は高いが、スピードの割に制動距離は遥かに長い

姫ののR1は、やっぱりスタートダッシュも速い、ロケットのようにスタートして行く

途中CBR900と対戦になったのだが、お互いメーカーを代表する高ポテンシャルマシンなのを意識してか、両者ともすごいダッシュをしてい た

一応CBRに軍配は上がったようだが、姫のは多分手を抜いていたと思う

次は課題走行第2段
お待ちかねの「タイムアタック」だ!

講師に先導してもらいベストラップを狙うというものだ

順番が来るまでは、とりあえず午前中の課題を消化すべく走る

でも、まだラインは安定しない
む~ん

悩んでいるうちに、いよいよ私の番がきた

時間が有るようなので、 最初の一周目は講師に後ろに付いてもらい、次の周から講師の後ろに付けることにした

1周目
とにかく自己ベストでがんばってみる
54.5秒
お、午前中のベストタイムを更新したぞ
ストレートで講師に抜かれいよいよ追跡開始

2周目
講師の走りを後ろからじっくり観察する
突っ込みは鋭くないのだが、マシンの切り返しや倒しこみが以上に速い
感心している間に、ちょっと離される
55.4秒

3周目
1コーナーは無理せずコーナーの繋ぎを重点的に追跡
とりあえず急激に離されることはない様だ
54.6秒

4周目
1コーナー進入で膝を擦る
その後の追跡もコーナー繋ぎ重視で走行
54.2秒
とりあえずベストラップ
で、ピットイン

再び講習
午前中より良くはなったものの、やはりコースを使えていない
しかもココロに、まったく余裕がない

まだライディングスタイルに問題があるのようだ

さて次はサーキットでしかできない
課題走行第3段 「ノーブレーキ走行」だ!

これはとにかくブレーキをしない
エンジンブレーキ&急激な加速を使わないようにするため、できるだけ高いギヤで走行を行うというものだ
狙いはコーナーリングに集中することで コーナーリングスピードを限界まで高める事で、実際このノーブレーキ走行で、ベストタイムに近いタイムを出すことも有るそうだ

で、走行開始
最初の数週はすげ~怖い
しかし2周もすると、みんな慣れてきたのかどんどんスピードアップして行く

さらにストレートでは普段と同じようにアクセル全開での走行だ

さすがにそのままでは止まれないので、ストレート中ほどからアクセルを閉じ1コーナーに突っ込んでいく

他の車両があったので無理はしなかったがそれでも最高58.9秒を出す
ストレート100km/h位しか出ていないのにだ

姫のにいたっては56秒を出したらしい
コナーリングスピードが遅いかが確認できた
もっと突っ込めるのだな~

で、ここで時間終了
閉校式を行う
終了証書とサイン入りTシャツを貰う

で、30分ほど有ったので時間までフリー走行を行う
なんと、ここで姫のが自己ベストを出した
53.0秒

しかも、またしても最終ラップ なんだかな~

周回 タイム
1 68.507 完熟走行開始
2 69.775
3 70.678
4 72.704
5 762.857 急発進&急制動練習
6 183.659
7 359.804
8 174.002
9 161.861
10 134.952
11 132.161
12 127.468
13 132.306
14 87.521
15 2269.900 タイムアタック講座開始
16 126.330
17 59.135
18 58.227
19 56.685
20 59.978
21 55.766 他のマシンをちょっと追っかけてみたりする
22 55.988
23 56.557
24 56.753
25 70.318
26 152.385 休憩
27 58.601
28 57.409
29 56.379
30 55.222
31 71.746
32 139.504 タイムアタック
33 54.506
34 55.453
35 54.656
36 54.206 午後ベストラップ
37 71.842
38 551.253 タイムアタックの講習
39 56.925
40 55.649
41 60.382
42 78.774
43 222.722 休憩
44 57.242
45 56.722
46 57.573
47 56.548
48 58.342
49 56.820
50 57.257
51 75.795
52 57.397
53 81.548
54 1635.800 ノーブレーキ走行練習
55 63.269
56 61.514
57 60.210
58 64.428
59 61.671
60 64.145
61 58.984
62 59.208
63 59.778
64 60.358
65 59.382
66 60.607
67 60.153
68 61.570
69 91.678
70 61.872 フリー走行開始
71 59.814
72 59.435
73 58.448
74 57.050
75 57.438
76 57.215
77 56.716
78 56.589
79 58.728
80 55.945
81 57.270
82 56.451
83 56.477
84 57.944
85 56.298
86 56.975
87 57.970
88 58.968
89 81.122

総評
ベストラップを出せなかったのは残念だが、それ以上に得るものは多かった
講師の鋭いライディングやブレーキの制御方法など

まだまだ、クリアしなければならない課題が多いものの、なんとなく目標は見えてきた

あと、初心者でも十分参加できるので、興味があるのなら参加すべきである
教習所では最低限のライディングを教えてはくれるものの、実践的なものとはとても言えない
また、峠で「膝擦り命」の方も 本当の走りを追及する場としてサーキット走行を選ぶべきだと思う
ライディングの向上というものは タイムアップをするだけでなく安全を確保するためでもあるのだ












ライディングスクールに行こう!